半導体市場動向調査会社である米IC Insightsは4月9日(米国時間)、2020年におけるIC市場の規模を前年比4%減のマイナス修正へと下方修正したことを明らかにした。
同社は2020年1月の予測時点では前年比8%増としていたが、それを3月には同3%増へと下方修正、そして4月に入って同4%減と、ついにマイナス成長となるとの修正を行ったこととなる。
同社は、「1月の予測は新型コロナウイルスの感染拡大に関する問題を考慮していなかった。3月の予測は、新型コロナウイルスの感染拡大による経済とIC市場への影響の大部分を中国における市場と生産の混乱によるものとして見ていた。しかし、その後、新型コロナウイルスの感染拡大の影響は、アメリカとヨーロッパにまで拡大し、パンデミックとなり、事態を一変させた」と今回の下方修正について説明している。また、今回の下方修正に関して、新型コロナウイルスの感染拡大がいつ終息するのかと見据えたうえでの市場予測であるかは明らかにしていない。同社は、2020年11月まで毎月、市場予測の見直しをしていくとしており、新型コロナウイルスの感染拡大が短期に収束しない場合は、さらに下方修正する可能性が高いとしている。
なお同社は、パンデミックによる経済停滞により、GDPは2009年のリーマンショックの時の2.1%低下と同程度の影響を受けるとの見方を示している。