ココニカミノルタとKDDIグループにおける公衆無線LANサービス提供に特化したモバイル通信事業者であるワイヤ・アンド・ワイヤレス(Wi2)は4月8日、ビジネス用公衆無線LANサービスの提供について業務提携したと発表した。今回の業務提携により、コニカミノルタはWi2の通信インフラを活用した国内初のビジネス用高セキュリティ公衆無線LANサービス「bizhub Spot」を同10日から提供を開始する。価格は月額780円/人(税別)。
bizhub Spotでは、両社が中心に展開する国内10万以上の無線LANアクセスポイントにおいて、端末を開くだけで通信ができる自動接続機能を提供し、カフェやファミリーレストランなどの飲食チェーンや主要な鉄道駅・車両、一部の企業来客者用スペースなどに対応しており、社外の隙間時間や移動時間、商談時間においても無線LANによる高速インターネット接続を実現するという。
また、利用者が接続するスポットに企業内の無線LANと同等の暗号化・認証方式を採用しており、通信エリアにPC・スマホ・タブレットを持ち込むだけで常に暗号化された通信が行われるため、無線区間の盗聴やSSID偽装などの危険なアクセスポイントのリスクからビジネスのデータを守るという。通常のフリーWi-Fiや各施設が独自に提供するWi-Fiと異なり、利用前のセキュリティチェックや接続操作・登録手続きを毎回行う煩わしさもなく、端末を開くだけで安全なWi-Fiに自動でつながるとしている。
さらに、月額780円で全国10万以上のアクセスポイントが通信量無制限で使い放題のため、テザリングなどのモバイル通信ではコストが高くなりがちな大容量ファイルの共有や、リモートデスクトップ、ビデオ会議なども安心して利用可能になり、モバイル通信が課題でテレワークを導入していない企業だけでなく、導入後のモバイル通信の通信制限に課題を持つ企業にも貢献するという。
加えて、IDとパスワードを既存のPC・スマホ・タブレットに登録するだけで手軽に導入可能なほか、一度設定するだけで対応するWi-Fiスポットに自動で接続されるため、都度の登録や設定の手間もなく運用も容易となっている。専用の法人向けの管理者用画面から、社員用アカウントの管理・通知などを行うことができ、テザリングやWi-Fiルータのような通信専用端末の購入は不要で通信量上限もないため、導入後の面倒な端末管理や契約管理、通信制限解除など追加コストを低減できるとしている。
そのほか、自宅や国内・海外の様々な施設に設置してあるアクセスポイントやフリーWi-Fiなど、セキュリティに不安があるネットワークを使わざるを得ないときに備え、通信経路を暗号化するVPNサービスも標準付帯しており、インターネット接続完了後にワンクリックですべての通信内容を保護する。VPNサーバは、Wi2が展開している公衆無線LANのインフラと同様に国内で運用しており、広帯域のバックボーンを確保しているため企業でも安心して利用できるという。