プライム・ストラテジーは4月6日、AIがリアルタイムに全自動で高速化を行う「Dynamic」と専用管理画面「WEXAL Manager」を搭載したWebシステムの高速化エンジン「WEXAL Page Speed Technology2.0」(以下PST2.0)を提供開始したと発表した。
PST2.0は、AIの制御によりWeb表示高速化の導入から運用までを自動化するWebシステムの高速化エンジンであり、専用管理画面のWEXAL Managerを搭載。オペレーションシステム(OS)である「超高速CMS実行環境『KUSANAGI』」上に導入することで、バックエンド×ネットワーク×フロントエンドの重層的な最適化によりWebページの表示高速化を実現するとしている。
また、適用対象となるWebシステムのソースコードに一切の改変を加えず、有効無効を瞬時に切り替えることもできるため、システム担当者は安心して利用することができ、Web表示の高速化はユーザー体験の向上をもたらし、直帰率の低下やコンバージョンの拡大に寄与することに加え、自動化することで生産性の向上と運用の手離れによるコスト削減にもつながるという。
主な特徴として、「戦略AI DAVID」がWebサイトのページを解析して最適な高速化戦略を立案し、PST(エンジン)が最適化を行うことで表示高速化を行う。
また、AIがシステムの状況に合わせて、リアルタイムに自動的に戦略を立案し適用する「動的(dynamic)戦略生成」となっており、動的戦略生成は構造の変更を含むさまざまなシステムの改善施策にも柔軟に対応を可能とし、システム運用者は高速化以外の運用に集中できるため、生産性の向上に寄与するとしている。
さらに、管理画面のWEXAL Managerでは、従来コマンドラインで行っていたPSTの制御や設定ファイルに記載していた最適化の設定を行うことができ、管理画面を利用することで専門的な知識や技術によらず高速化の導入と運用を行えるため、運用の負荷とコストの軽減が期待できるという。
加えて、WEXAL Managerにはサイトの運用方針に合わせた高速化の方式を設定する「高速化戦略モード」が搭載されており、「画像最適化モード」「AI自動戦略モード(制限付き)」「AI自動戦略モード」「マニュアルモード」の4つの高速化方式を選択できる。
画像最適化モードは自動でリソース(画像・JavaScript・CSS)の最適化と出し分けを行い、AI自動戦略モード(制限付き)は「画像戦略モード」に加え、AIによる戦略のリアルタイム生成とその適用を行ううが、リソースの読み込み順制御は適用しない。
AI自動戦略モードはAI戦略モード(制限付き)に加え、リソースの読み込み順制御を行い、マニュアルモードはサーバ上の設定ファイル(yamlファイル)を適用し、AIによる戦略のリアルタイム生成は行わないが、運営者が細かく戦略を記述できる。
なお、PST2.0は「KUSANAGI Premium Edition」でご利用でき、同社は今後1年間での「KUSANAGI Premium Edition」の新規稼働2000台、うち商用での稼働を100台、月間ベース500万円の売上増を見込んでいる。