米Juniper Networksは3月24日(現地時間)、デジタルトランスフォーメーションの普及に伴い需要が高まっているネットワーク可視化とビジネスインサイトを提供する包括的なサービス「Mist Premium Analytics」を発表した。同サービスは無線・有線LAN、ロケーション(位置情報)サービスを含むMistのサブスクリプションやAIエンジン「Marvis」など既存のサービスを補完し、異種混在ネットワーク、セキュリティドメイン、ロケーションドメインをまたいだデータ収集を簡素化、収集したデータを実行可能なインサイトに変換することで、企業はキャパシティプランニングの向上やユーザー体感の最適化、業績の改善を図ることができるという。
新サービスは、あらゆるエンドポイントのネットワークパフォーマンスやユーザー体感に関するインサイトを提供し、異種混在ネットワークにおける事前予防的なキャパシティプランニングを可能とし、企業はマルチベンダーで構成されるネットワーク全体にわたり、データを容易にかつ迅速に相関分析できるほか、ダッシュボードやレポーティング機能を活用してデータを可視化でき、社内のビジネスインテリジェンスを担当する部門に追加のリソースを要求する必要がなくなるとしている。
主な機能としてリンクのQuality of Experience(QoE)とアプリケーションのQoEにより、支店・支社を含めたWANパフォーマンスに関するインサイトを改善し、帯域幅ニーズの高まりやクライアント密度の増加など要件の変化に適応できるよう、無線LANの使用パターンに関するインサイトの獲得ができるという。
また、Mistネットワークからのデータとサードパーティのプロバイダからのデータを比較、対比でき、異種混合ネットワークのパフォーマンスに関してフルスタックで表示する。さらに、Mistのロケーションサービス(スタンドアロン、またはMistパートナーエコシステムによるロケーションサービス)の活用により、位置情報のコンテキストに基づくカスタマイズ可能なレポートや分析機能を提供し、企業のビジネスインサイトの向上を支援し、企業の従業員、顧客、ゲストの行動に関する理解を深めるだけでなく、ワークフローを把握することも可能としている。
ユースケースとして、買い物客のエンゲージメント改善によるユーザー体感と収益の向上、店舗内での顧客のトラフィックフローの把握、買い物客やゲストのトラフィックパターンの動向履歴に基づき営業担当者の割り当ての最適化、製造工場でのワークフロー合理化、小売業におけるマーケティングの費用対効果の把握、キャンパスや建物内における従業員のスペース利用率の把握などを挙げている。