米国の電源管理IC専業ファブレスであるPower Integrationsは、同社のSiC MOSFET用ゲートドライバ「SIC118xKQ SCALE-iDriver」がAEC-Q100認定を取得したことを発表した。
自動車用アプリケーションにおけるSiC MOSFETの駆動のために最適化された同シリーズは、1200V品の「SIC1182KQ」と750V品の「SIC1181KQ」が提供されており、レイルツーレイル出力、高速ゲートスイッチングスピード、単一電源からのプラス/マイナス出力電圧、内蔵パワー、電圧管理などの機能を提供するとしている。
また、安全機能としてドレイン-ソース間電圧(VDS)監視、センス機能、一次および二次低電圧ロックアウト(UVLO)、電流制限ゲートドライブ、障害状態での安全な動作とソフトターンオフを容易にするアドバンスト・アクティブ・クランプ(AAC)などが搭載されている。AACとVDS監視を組み合わせることで、短絡時に2μs未満の安全なターンオフを可能にしているほか、ゲートドライブ制御とAAC機能により、ゲート抵抗を最小にすることができ、これによりスイッチング損失が軽減され、インバータの効率を向上できると同社では説明している。
なお、同シリーズは、最大8Aを提供し、+15Vからの標準ゲートエミッタ電圧、-3V~-15Vのさまざまな負バイアスのSiC MOSFETに適しているとのことで、小型のeSOPパッケージで提供され、すでに入手可能な状態にあるという。単価は1万個注文時で5.39ドルだという。