Imperva Research Labsは3月24日(米国時間)、「Surge in online traffic increases risk to businesses|Imperva」において、新型コロナウイルスの発生以降、インターネットにおけるトラフィックパターンが変化したと伝えた。テレワークやリモート教育などへ生活スタイルが変化する中でインターネットトラフィックに大きな変化が生まれており、特定の業界は新しいリスクを抱える危険性があると指摘している。
Impervaは、2020年1月19日から2020年3月22日までの顧客のデータトラフィックを分析した結果、業界別に大きな変化が見られたと説明。特にニュース業界でのトラフィックが増えたほか、食品や飲食、小売、ゲームなどの業界におけるトラフィックが増加している。逆にスポーツ、アダルト、旅行、自動車といった分野のトラフィックが減少している。
Impervaは小売業界を例に取り上げ、現在の増加傾向は、ブラックフライデーやサイバーマンデー、クリスマスといった商戦時期にだけ見られた購買行動が日常的に起こっていることを意味しており、オンラインショッピングサイトのトラフィックが急増していることを意味していると指摘。結果として、オンラインサイトを提供している企業は通常の帯域幅を使い切り、追加のコストを支払うというリスクにさらされていると説明している。Impervaはテレワークやリモート教育が普及することで発生するセキュリティ上の懸念についても指摘している。
新型コロナウイルスの発生により、インターネットはこれまで経験したことのない規模で使用されている。そのため、増え続けるトラフィックを処理し続けることができるのについては、Akamaiも「Working Together to Manage Global Internet Traffic Increases - The Akamai Blog」において指摘している。この状況はしばらく続くことが予測されている。