年間売上ランレート は4兆2,600億円に到達
アマゾンウェブサービスジャパン(Amazon Web Services Japan)は3月25日、「AWS Partner Summit Tokyo 2020」において、2020年度における同社のパートナー戦略やビジネスの概況を発表した。
パートナーアライアンス統括本部執行役員 渡邉宗行氏は発表の中で、直近四半期の売上をベースとした年間売上ランレートが4兆2,600億円に到達したことを明らかにした。同時期の年間成長率は34%に相当する。
Amazon Web Servicesは2020年の年間売上予測値をもっと高く設定していた。しかし、その後成長率は徐々に鈍化している。それでも、年間成長率34%という高い値を維持し、さらに年間売上ランレートも4兆円を突破させている。Microsoft Azureなど競合他社との市場争いが厳しさを増す中、依然として成長傾向が続いていることがわかる。
国内におけるパブリッククラウドサービスの市場成長率は、今後徐々に低下していくことが予測されている。それでも、2024年の時点で15%以上の成長率が想定されており、2020年の売上も1兆円規模に入る見通しだ。成長率は減りつつあるものの、依然として成長を続けている分野であり、Amazon Web Servicesの成長も今後継続することが予測される。
なお、Amazon Web Servicesは日本市場への投資を継続している。2021年には新しく大阪リージョンを開設する予定だ。
175を超えるAWSの主要サービス
また、渡邉氏はAmazon Web Servicesの提供する主要なサービスが175個を超えたことも発表した。同社は顧客の要望を受けてサービスの追加を続けている。既存のサービスも随時内容が更新されており、全体像を把握することが難しくなりつつある。
渡邉氏は、「Amazon Web Servicesはプラットフォームを提供する企業であり、アプリケーションを提供する企業ではない」ことを強調。こうした多くのサービスは開発ベンダーが利用するツールであり、同社は開発ベンダへツールを提供する会社であり、サービスが増えることは開発ベンダーに多種多様な選択を提供することにつながると語った。