伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は3月16日、米DataRobotの機械学習を自動化するエンタープライズAIプラットフォーム「DataRobot」の提供を開始した。活用テーマの創出から実運用までの関連するサポートサービスとともに、製造業、流通・小売業を中心に短期間でのAI導入を望む企業に提供し、3年間で10億円の売り上げを目指す。
近年、AIを活用したビジネスデータの分析に取り組む企業は急速に増えており、機械学習をはじめとしたAIの開発ツールも数多く提供されているが、こうしたツールには高度なプログラミングが求められるものもあり、人材不足の影響で活用が進んでいないケースもあるという。
DataRobotは、高度な技術力を必要とせずに短時間で精度の高い機械学習モデルを構築し、ビジネスへの適用を可能にするAI開発プラットフォーム。1000以上のアルゴリズムを含むテンプレートを搭載しており、機械学習の実用化に必要な一連のプロセスを自動化している。
自社のデータを投入するだけで適切なアルゴリズムを選択して、複数のパターンから成る機械学習モデルを自動で構築し、構築した予測モデルの精度や解釈を可視化する機能を備えているため、モデルの内容を正確に把握して分析業務に取り組むことを可能としている。データの前処理やシステム連携なども含めて自動化しているため、短期間でAIのビジネスを適用できるという。
DataRobotの提供に際して、AI活用のテーマ創出やモデル構築のアドバイスなど、CTCのコンサルタントやデータサイエンティスト、AIエンジニアによるサポートサービスを提供する。すでに、同社はデータの収集・蓄積から、予測モデルの構築、AIフレームワーク、アプリケーションへの実装、運用までの各プロセスが連携したAI、データ分析のためのトータルなサービスとソリューションを提供しており、今回のDataRobotの取り扱いに伴い、企業のAI活用やデジタルトランスフォーメーションを支援していていく考えだ。