Amazon Web Servicesは3月10日(米国時間)、「Bottlerocket – Open Source OS for Container Hosting|AWS News Blog」において、AWSで利用するコンテナホストに特化した新しいオペレーティングシステム「Bottlerocket」を発表した。Bottlerocketはコンテナをホストするプラットフォームとして設計されたLinuxベースのオペレーティングシステムで、数百や数千というインスタンスを同時に実行するコンテナにありがちな問題を解決することができると説明されている。
Amazon Web Servicesは、クラウドベースのオペレーティングシステムにおいて発生しがちな問題として次の項目を挙げている。
- 依存関係を満たすためだけに追加パッケージをインストールしていくと、攻撃対象が増える可能性がある
- 従来のパッケージベースのアップデートシステムは複雑でエラーが発生しやすく、依存関係に問題が起こる可能性がある
- インストールされている余分なパッケージはディスクスペースを食うほか、計算サイクルを消費し、起動時間も遅くなる
- 一貫性を欠いたパッケージと構成が時間とともにクラスタの整合性を損なう可能性がある
「Bottlerocket」は、同社が長年にわたって学んだことが反映されており、次のような特徴があるとしている。
- コンテナホストとして機能するために必要なパッケージのみで構成されている
- 既存のコンテナオーケストレータと統合されている(Dockerイメージ、Open Container Initiativeイメージに対応)
- パッケージ管理システムの更新モデルではなく、シンプルなイメージベースのアップデートメカニズムを採用。必要に応じて迅速なロールバックが可能
- システムのほとんどは読み取りオンリーのファイルシステムで動作する
クラウドでホストされているコンテナの80%はAmazon Web Servicesで動作していると言われている(「Guidebook: Containers and Kubernetes on AWS - Nucleus Research」)。Amazon Web ServicesはBottlerocketを公開することでAmazon Web Servicesの強みをさらに強化することになると見られる。