日本電気(NEC)は3月12日、厚生労働省から教育訓練プログラム開発事業の一環として、キャリアアップを目指すリカレント人材を対象としたIT/IoTセキュリティ人材育成プログラムの開発事業を受託し、北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)とサイバーリスク情報センター(CRIC)と共に教育プログラムの開発を行ったと発表した。
3者は、新教育プログラムの開発を始め、JAISTが講師派遣や教材の提供などを行い、CRICとNECが企業などへの展開を多様な形で支援することにより、社会人へのリカレント教育プログラムを推進していく。
また、国立高等専門学校機構(サイバーセキュリティ人材育成事業、K-SEC)において、高専学生の80%を占めるという非IT系学生への教育に利用することで、最新かつ実践的な教育を受けた人材がユーザー企業で活躍することによる生産性向上を目指すとしている。
同教育プログラムでは、IT/IoT利用とそのリスクを理解し、各産業分野の特徴を理解した設計・構築・運用のセキュリティ対策が行える人材を育成するための教育プログラム・コンテンツを開発するという。また、実務で必要となる法規制、ガイドラインに関する学習も含む。
具体的には、「e-learningによる机上学習」「実機を用いた演習」「企業の現場における実際の活用例を題材とした学習」の3段階で構成し、キャリアアップを目指すリカレント人材が実践的な知識・技術を習得できる教育訓練プログラムを確立するという。
なお同教育プログラムは、2019年9月から2020年1月末までの約5か月間にわたる実証を通してその効果を検証しているといい、同事業の成果は2020年度に厚生労働省が公表する予定とのことだ。