ヴイエムウェアは3月10日、Kubernetesを中心に据えたモダンアプリケーションのための統合プラットフォーム「VMware Tanzu」を正式にリリースし、初期製品群として「VMware Tanzu Mission Control」「VMware Tanzu Application Catalog」「VMware Tanzu Kubernetes Grid」を発表した。
「VMware Tanzu」は昨年の年次イベント「VMworld 2019」で発表され、今回、ポートフォリオの拡大と構成する製品が明らかになった。
2019年8月にプレビューが公開された「VMware Tanzu Mission Control」は、さまざまな環境で稼働するKubernetesに対する単一の制御プレーンだ。管理者がKubernetesを一貫した管理を行うこと、開発者がKubernetes環境で迅速にアプリケーションを投入することを実現する。
「VMware Tanzu Application Catalog」は、2019年8月にProject Galleonとして公開されていたもので、Bitnamiのカタログを用いて、個々の要件に合わせてオープンソース・ソフトウェアをカスタマイズして選べるアプリケーション・カタログサービス。開発者はパッケージ化されたアプリケーションやコンポーネントを利用できる点でメリットがある。
「VMware Tanzu Kubernetes Grid」は、KubernetesをベースとしたVMwareが提供するコンテナランタイム。オンプレミスやクラウドなど、任意のインフラにマルチクラスタ型のKubernetes環境をインストールし、その実行を支援する。ヴイエムウェアによるフルサポートを受けることができる。
「VMware Tanzu」の正式リリースに合わせて、昨年12月に買収が完了したPivotalの「Pivotal Application Service」が改称して、Tanzu Application Serviceになった。Springは「Spring by VMware」として、引き続き、オープンソースソフトウェアとして提供される。
さらに、Wavefront by VMwareを「Tanzu Observability by Wavefront」に改称するとともに、VMware NSX Service MeshをTanzuポートフォリオと連携させ、VMware NSXをベースにする「Tanzu Service Mesh」とし、いずれも「VMware Tanzu」に組み込まれた。