CanonicalのソフトウェアエンジニアであるJulian Andres Klode氏は3月7日(米国時間)、「APT 2.0 released|Blog of Julian Andres Klode」において、パッケージ管理システム「ATP」の最新プレビュー版となる「APT 2.0」を公開したと伝えた。
APT 2.0の主な新機能や変更点は次のとおり。
- パッケージ名として正規表現およびワイルドカードの指定を廃止(aptitudeスタイルの対応を参照のこと)
- パッケージ名としてaptitudeスタイルのパターンを指定できるように変更。パターン構文はほとんどがaptitudeのサブセットとなっている(指定の詳細については、apt-patterns(7)にまとまっている)
- apt(8)をttyに接続している間はdpkgロックを待つように変更。それ以外のケースでは120秒間の待ちを行う
- aptがロックを取得できなかった場合は、現在ロックを保持しているプロセスの名称とプロセス番号を出力するように改善
- apt(8)およびapt-get(8)に新しくsatisfyサブコマンドを追加
- MD5、SHA1、SHA2ハッシュ処理に内部実装ではなくlibgcryptを使用するように変更
- APT 1.8で非推奨とされたソースコードをすべて削除
APTはUbuntuやDebianおよびこれらをベースに開発されているLinuxディストリビューションなどで使われているパッケージ管理システム。Linuxディストリビューションで採用されているパッケージ管理システムとしては比較的後発に分類され、シンプルで整理された操作体系などの特徴がある。