富士通は3月6日、日本政府向けのクラウド事業に本格参入すると発表した。自社のクラウドサービス「FUJITSU Cloud Service for OSS」をベースに、中央省庁および関連機関を対象とした新たなクラウドのサービス(ガバメントクラウド)を開発し、2020年5月に販売開始する。

ガバメントクラウドは、従来、オンプレミスで構築されていた中央省庁および関連機関の情報システムに求められる安全性や柔軟な運用に対応し、機密性の高い情報を取り扱う情報システムをクラウド上により安心・安全に構築することを可能にする。

また、国産の「FUJITSU Cloud Service for OSS」をベースとしているため、データが国外に流出するリスクを抑制するとしているほか、オープンソース・ソフトウェアによるマルチベンダー対応で、顧客の要件に合わせた最適なシステム構築を実現する。

システム監査への対策としてっは、中央省庁および関連機関のシステムごとに、アクセスログを提供できる。また、安全性基準に従い、クラウド基盤の利用機器一覧であるサプライチェーンリストを開示することで、データ流出などに備えたリスク管理を可能とする。

システム要件に応じて選べるよう、「サーバ共有型(各省庁や関連機関の間で、サーバ・ストレージ・クラウド管理機能などのクラウド環境を共有)」「サーバ専有型(省庁ごとにサーバとストレージを専有、クラウド管理機能は共有)」「完全専有型(クラウド管理機能を含むクラウド環境を専有)」の3つのタイプが用意されている。

  • ガバメントクラウドの3つのタイプ