厚生労働省は1日、スポーツジムやビュッフェ形式の食事など、換気が悪く人が密集する空間に集まることを避けるよう呼び掛けた。小規模患者の集団(クラスター)が次の集団での感染を生んで大規模感染に移行するのを防ぐのが目的という。
厚労省によると、同省が既に判明した国内の感染者とその濃厚接触者らを分析。その結果、屋形船やスポーツジムで1人が10人前後に感染を広げていたことが判明した。このため、あらためて密閉された空間で換気が悪く、人が密集する場所での集団感染予防のための注意を広く呼びかけることにしたという。
避けるよう呼びかけた場所として同省が例示したのは、スポーツジム、屋形船、ビュッフェスタイルの会食、雀荘、スキーのゲストハウス、密閉された仮設テント。また「小規模患者の集団」とは「感染経路が追えている数人から数十人規模の患者の集団」と定義している。
厚労省は「感染者の約8割は誰にも感染させていない」と指摘、一人一人が感染拡大に注意することで大規模な感染拡大を防ぐことができるとしている。そしてイベントの規模の大小にかかわらず、開催の必要性について検討するよう要請。開催する場合には、風通しの悪い空間をなるべく作らないなど、実施方法を工夫するよう求めている。
同省はまた、家庭内でせきや発熱など新型コロナウイルスへの感染が疑われる症状がある人が出た場合に感染を家族内に広げないために注意するポイントも発表した。それによると、症状がある人は食事や寝る時も別室で過ごし、極力部屋の外に出ないよう求めた。また子どもがいるなどの理由で部屋を分けにくい場合は、少なくとも2メートル以上距離を保ったり、仕切りを設置したり、寝る時は頭の位置を互い違いにすることを推奨している。
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