ビジネス書は溢れているが、そこでアドバイスされていることが必ずしもうまくいく方法とは限らない。起業家向けメディアのEntrepreneurが「The Best 5 Business Hacks You've Never Heard of That Will Change Your Game」として、一見すると変わったアドバイスをしている。
筆を起こすのは、自らも起業家支援のためのWebサイト「Hack the Entrepreneur」を創設、Apple PodocastやSpotify、Google Play Musicなどを通じて音声コンテンツを配信しているJon Nastorさん。公式サイトでは著書の「Hack the Entrepreneur - How to Stop Procrastinating,Build a Business,and Do work That Matters(先延ばしをやめ、ビジネスを構築し、重要な仕事をする方法)」を公開している。
多くのアントレナプレナーへのインタビュー実績を持つJon Nastorさんは、ビジネスパーソンが仕事を効率化したり、プロジェクトを成功させるのに何が必要か?ーーiTunesポットキャストで100人以上の成功した起業家に話を聞いたところ、「朝一番にメールは見ない」「現実的な目標設定を」といった、よく推奨されているビジネススキルとは異なる方法や哲学を持っていることがわかったという。
では、どのようなものなのか? 以下に見てみよう。
1.目標ではない、恐れていることを書き出す(Write down your fears, not goals)
目標を書き出すとよくいうが、目標は成功にある種の制限を設けることになる。「いつまでに資料を作成する」の「いつ」を決めることで、それ以上は目指さないということになる。マーケティング専門書の『Youtility』の筆者、Jay Baer氏の(目標ではなく)恐れていることを書き出すことをアドバイスしている。
恐れを書き出すことで、自分を制限しているものが何かが明確になるだろう。実際に紙に書くと、それほど怖くないと感じるかもしれない。自分の恐れを知りリスクを分析して区分けすることで、勇気が湧いてきたり、前向き・積極的な気持ちになれるはずだという。
2.間違える(Be wrong)
間違いを恐れているとしたら、それはやめた方がいいかもしれない。Owner Media GroupのCEO、Chris Brogan氏は、「間違いが悪いのは、それから学ばなかった時だけ」として、失敗や間違いをしてそこから学ぶことを推奨している。何かに失敗したときは、予想しなかった成果と捉え直して、なぜ予想しない成果になったのかを振り返ることをアドバイスしている。"フェイルファスト(Fail Fast)"--失敗をよしとしない考え方から、失敗から学ぼうという考え方もある。
3.得意な作業を任せる(Delegate things you're good at)
WithCircleの共同創業者、Michael Sacca氏はビジネス上必要なスキルや知識を得ておくことが重要だと主張する。得意なものはたくさんないと思うのなら、やってて楽しいと思わない作業から解放するには誰かに任せることだ。任せるためには、自分のプロジェクトの全側面を理解しておかなければならない。そして、自分が得意なことを任せることで、効率アップを図りたいl。
4.戦略的怠け者になる(Be strategically lazy, and find your multiplier)
発明家・起業家のStephen Key氏は、大きな収入が欲しいのなら、効果を掛け算で増やす方法を考えよ。と述べている。段階的ではなく、指数関数的に収入を増加させるにはどうすればいいか?仕事の量を増やすのではない。怠け者になって他の機会やアイディア、トレンドに便乗することだという。今の仕事や生活を振り返り、どのぐらい仕事をスケールできるかを考えると、納得がいくアドバイスといえそうだ。もちろん"起業家"というリターンもリスクも自己責任という特性があることは付け加えねばなるまい。
5.時は金なりーーではない( Time is not money)
時と金はイコールではない、という考え方だ。お金は後回しにできても、時ーータイミングーーはもっとも価値ある資産だ。だが、価値を考えていないと、時の価値は低くなる。