2020年1月15日~17日にかけて東京ビッグサイトにて開催された「第12回 オートモーティブテクノロジー展(オートモーティブワールド2020)」において、キーサイト・テクノロジーは世界の電気自動車(EV)と充電スタンドの相互接続性検証を1台でカバーできるEV充電アナライザ「SL1040A」の紹介などを行っていた。

EVの充電規格は「CHAdeMO」「CCS」「GB/T」といったように世界中で異なっている。また、EVと充電スタンドを接続した際のプロトコルエラー、パワーの許容オーバーによる通信途絶などの問題も起きるため、そうした問題が実際の利用現場で生じないようにしっかりとそれらの解析を行う必要がある。

同アナライザは、世界の主要な急速充電規格に1台で対応するほか、さまざまなテストケースにも対応。それらをエミュレータ上でシミュレーションを発生させ、実行して試すことも可能。これにより、実機での合格/不合格という二択ではなく、どの程度良いのか、悪いのか、といった定量的な判断が可能になるとするほか、不具合発生時の症状や問題点の把握、デバッグへの早期とりかかりが可能になるとしており、実機ベースでの現状の組み合わせテストに比べて、よりさまざまなニーズに対応することが可能になると同社では説明していた。

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    EV充電アナライザ「SL1040A」のデモの様子。技術紹介のための動画では、EVと充電スタンドを接続した際にでるエラー画面が流れていた

このほか、同社ブースでは、小型・省スペースながら最大10kWに対応した回生型双方向直流電源「RP7900シリーズ」の紹介も行われていた。

これは高さ3U(約13cm)、重さ約30kgの小型・省スペース電源。最大20台までの並列接続が可能で、これにより最大200kWの電力/負荷に対応することができるようになるという。

また、最大50Ωのプログラマブル抵抗(モデルに依存)により、さまざまな充電状態でのバッテリー動作をエミュレートすることも可能だとしていた。

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  • 回生型双方向直流電源「RP7900シリーズ」。一般的な電源に比べ、出力に対してサイズが小さいのが特徴。また、並列接続も可能なので、さらに高い出力ニーズにも対応することができる