富士通とコネクテッドカー向けセキュリティ技術を保有するイスラエルのUpstream Security(アップストリームセキュリティ)は1月16日、コネクテッドカーのセキュリティ分野で協業することに合意したと発表した。今回の協業のもと、両社はコネクテッドカーのためのセキュリティオペレーションセンター(Vehicle Security Operation Center)向けのソリューションを共同で開発していく。
近年、コネクテッドカーの増加により、これらの車両や関連機器に対するサイバー攻撃のリスクが高まっているほか、コネクテッドカーのサイバーセキュリティにおける義務化や標準化については、国際連合の自動車基準調和世界フォーラムをはじめ国内外で議論されている。
自動車メーカーや車両を管理する事業者は、車両との間でやり取りされるデータの改ざんや車両制御アプリケーションの脆弱性を悪用した不正開錠等へ対処する必要性があり、オペレーションをサポートするソリューションが求められているという。
Upstream Securityの持つクラウドベースの自動車用サイバーセキュリティソリューション「Upstream C4」は、自動車向けセキュリティ脅威情報を配信する「AutoThreat Intelligence」により、コネクテッドカーや関連するサービスをサイバーセキュリティの脅威から守ることを可能としている。
同ソリューションを富士通のICT-セキュリティオペレーションセンターに関する技術やビッグデータ処理技術と統合することで、両社はコネクテッドカー向けに車両側のみならずセンター側の脅威を検知するセキュリティソリューションを開発し、2020年中に日本、北米、欧州の自動車メーカーおよび交通事業者向けに展開する予定だ。