日本化学会(川合眞紀会長)は9日、昨年ノーベル化学賞を受賞した吉野彰・旭化成名誉フェローの寄付を基に創設された研究助成の対象に、九州大学先導物質化学研究所の小椎尾謙(こじお けん)准教授を選んだ。
対象となった小椎尾准教授の研究は「高度に配向した無機ナノシートが充填されたエラストマーの創製」。リチウムイオン電池が膨らむのを防止するゴム材料の開発などを続けている。
日本化学会のこの助成事業は、吉野さんが2013年度にエネルギー分野のノーベル賞と言われるロシアの科学賞「The Global Energy Prize」を受賞し、その賞金を基に2014年度から始まった。エネルギー、環境、資源分野の研究活動の活性化が目的で今回が6回目。吉野さんはノーベル化学賞の賞金の一部もこの事業に充てることを表明している。
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