State of JavaScriptがこのほど、2019年におけるJavaScript関連の調査結果「The State of JavaScript 2019」を公開した。この調査は、JavaScript関連技術について、どの技術に人気があり、どの技術に人気がないかが、2016年からの推移を含めてわかりやすくまとめている。
次のグラフは2016年から2019年までの技術の動向を示したもの。右側ほど人気が高く、上ほど使われている率が多くなっている。つまり、右上に向かって移動する技術ほど、人気があって実際にも使われてシェアを増やしていることになる。逆に左下に向かって移動している技術は人気がなく、実際に使用率も低下していっていることを示しており、今後、採用は避けるほうがよい技術ということになる。TypeScript、Express、React、Jest、GraphQLなどが特に強く成長していることが見て取れる。
次のグラフは、対象となる技術がどの状況に分類されるかを示したもので、ASSESS、ADOPT、AVOID、ANALYZEという4つの評価に分類されている。
それぞれの領域は次のような特徴がある。
- ADOPT: 現在適用するのに優れた技術(利用率が高く、満足度も高い技術)
- ACCESS: 注目しておきたい技術(使用率は低いが、満足度の高い技術)
- ANALYZE: 現在使用しているなら、再評価を実施しておきたい技術(使用率は高いが、満足度が低い技術)
- AVOID: 今からの使用は避けたほうがよい技術(使用率が低く、満足度が低い技術)
上記の分類によれば、React、Express、TypeScript、Jest、Redux、Mochaが現在採用するのに優れた技術ということになる。逆に、Angularを使っているなら再評価を実施したほうがよく、Ionic、Cordova、Meteor、Ember、Sails、NW.jsはこれから使用するのは避けたほうが無難な技術ということになる。
The State of JavaScript 2019の調査に協力したユーザは2万1717名。世界中のJavaScriptユーザが回答しており、最も多いのは米国の4509名。これに英国の1227名、フランスの1056名、ドイツの967名、カナダの757名が続いている。日本からは118名から回答があり、全体の0.6%ほどとされている。The State of JavaScriptの調査は2016年から実施されており、JavaScript関連の技術流行がどのように変化しているかが示されている。