創立1907年、日本初の板ガラスの工業生産をベルギー式手吹円筒法で開始した旭硝子。1916年にガラス溶解窯用途の耐火レンガ自社生産、1917年にガラスの原料となるソーダ灰の自社生産、1955年にテレビのブラウン管用のガラスパルプ生産とガラスから素材を活用した自社技術の確立に務め、ガラス、電子、化学品、セラミックスと分野を広げながらグローバルな素材メーカーとして持続的な成長を続けている。
2017年にはスマートAGC推進部を設置。デジタル技術を生産プロセスに取り入れることで、品質データの管理や生産性向上を図っている。2018年7月1日に、ブランドステートメントに"Your Dreams, Our Challenge"を据え、AGC株式会社と社名を変更した同社は今年の4月にはミラーディスプレイにAI活用の等身大バーチャルキャラクター(ニュースリリース)、28GHz帯に対応する5G端末向けのガラスアンテナでの通信(ニュースリリース)、11月には素材開発現場へのAR技術の導入(ニュースリリース)とデジタル分野でも積極的な試みを発表している。
AGCは12月24日、同社は来年1月からのRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の本格展開を発表した。
働き方改革にも取り組む同社スマートAGC推進部は、2018年2月よりグループ会社を含む拠点に対してRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の提案を開始。製品分野も広く業務も多岐にわたる同社だが、経理、調達、研究開発などに70台のロボットを導入し、伝票入力や検収管理業務の自動化を進め、2019年9月末時点で年間4200時間の業務時間削減を実現している。1月からはこの試みを欧州・米州・アジアの各拠点に広げ、対象業務を間接部門のみならず工場の生産管理部門へと拡大することで年間10,000時間以上の業務時間の削減を目指す。