Maxim Integratedは、太陽電池向けのインバータ、モータードライブ、電気自動車、蓄電池、無停電電源、データファームおよび高出力/高効率電源の産業用通信システム内のスイッチング電源などをターゲットとした絶縁型SiCゲートドライバIC「MAX22701E」を発表した。

  • SiCゲートドライバ

    絶縁型SiCゲートドライバIC「MAX22701E」の適用イメージ

シリコンのパワー半導体と比べ、電力効率の向上や耐環境性能の向上などを図ることができるSiCは、多くのスイッチング電源アプリケーションでの活用が期待されているが、高いスイッチング周波数にともなうノイズによる動作への影響や、広範なノイズ軽減策の導入の必要性などがあるといった課題もある。

同製品は、そうした課題に対し、もっとも近い競合製品と比べ最大3倍となる300kV/μs(typ)というコモンモード過渡耐性(CMTI)による高い信頼性を実現することで、システムの稼働時間向上を可能としたほか、同2倍低い35ns(typ)の伝搬遅延を提供するドライバ伝播仕様および同5倍低い5ns(max)のハイサイドとローサイドのゲートドライバ間の伝播遅延整合などを実現しており、最大4%の電力効率向上を図ることができるため、無駄な電力の大幅削減が可能になるとしている。

なお、同製品は3.90mm×4.90mmの8ピンナローボディSOICパッケージ(温度範囲は-40℃~+125℃)を採用し、すでに同社Webサイトにて、単価1.69ドル(1000個以上、FOB USA)で入手可能。評価キット「MAX22701EVKIT#」も入手可能となっており、こちらの単価は44ドルとしている。

  • 評価キット

    評価キット「MAX22701EVKIT#」