NTT東日本は12月12日、さいたま市と2019年3月1日から実施している RPAおよび2019年6月24日から実施している AI-OCR活用実証実験による業務効率化の結果を検証したと発表した。
今回の実証事件では、RPAソフト「WinActor」とAI-OCR技術「DX Suite」を活用し、さいたま市の4原課10業務を対象に、各システムへの手入力とデータの転記作業などの職員の人手によって行われる業務の自動化を図るため、RPAによる職員の業務時間の削減効果を測定した。
RPAによる効果測定は、「職員による処理」と「RPA による自動化された部分の作業」の時間比較ではなく、「職員による処理」時間と RPA を実行する為に必要となる「職員による処理」時間の比較を行い、自動化前後における総トータル作業時間の比較により導入効果を測定した。
手書き帳票など紙を扱う業務に関しては、処理時間の更なる削減効果が見込めると推測し、AI-OCR を活用した実証実験を併せて行った。
削減時間検証では、RPA 導入前の人手での処理時間と、RPA を導入した際の人手での処理時間を計測し、人手の処理時間がどれだけ削減されるかを検証した。
実証実験の結果、対象業務全体で約73%「人手での処理時間」を削減することができたという。中でも、シルバーポイント事業交付申請受付業務は、91%の高い削減率が実現されきた。eLTAX 入力業務は、担当者が確認作業を行った時間も含まれているため、削減率17%と低い結果となったが、実運用時のRPA による転記ミスなどはないため、同作業に伴った確認作業は不要だと実証することができたという。