デザミスとNTTテクノクロスは12月2日、デンマーク王国の農業研究機関であるSEGES(セゲス)と共同で、牛の行動モニタリングシステム「U-motion」の実証実験をデンマーク国内で行うと発表した。今後、SEGESが認める性能をU-motionが有しているという試験結果が出た場合には、SEGESによりその結果がレポート化される。両社は、これにより欧州を筆頭に他地域へU-motionの海外事業展開を進めていく考えだ。
SEGESは、環境、衛生、アニマルウェルフェアなどに配慮しながら、デンマークの酪農・農業が効率的かつ競争力のある農業生産を目指し、農家へのコンサルテーションを行う組織。
同機関が行うコンサルテーションの中に、農家が新しい技術や手法を積極的に取り入れるために、農家に代わりその審査と導入支援を行うFarmTestというプログラムがあり、今回、FarmTestの対象としてU-motionの有用性がSEGESに認められ、両社が実証実験に参画することが決定した。
U-motionは、牛の行動をリアルタイムでモニタリングするサービスとなり、牛に装着した専用センサが採食、飲水、起立、横臥、歩行、反芻などの行動データを24時間収集し続けており、十分な観察時間が確保できない状況でも集積した膨大なデータを人工知能(AI)で解析し、発情兆候や健康状態を検知することで農場管理をサポートする。
実証実験の期間は2019年12月~2020年9月まで、規模は延べ600頭(約200頭規模の牛舎や牧場3カ所)、条件は品種はすべてホルスタイン、フリーストール牛舎、目的としてはU-motionの機能で発情アラートと疾病アラートが一定の基準を満たす品質であることを証明するための試験を実施する。