メッドサポートシステムズとNTTデータは11月29日、AI(人工知能)画像診断技術の商用利用を目指した実証実験を開始した。メッドサポートシステムズの画像診断情報システムのノウハウとNTTデータのAI技術を用い、脳MRI撮影画像に対するAI診断支援エンジンとAI診断支援実証用ビューアを開発し、その有用性を評価する。2020年3月までに実証実験を完了し、2020年度内を目処にサービス展開を目指す。
高齢化を背景に予防目的の人間ドックでのMRI撮影件数が増加しており、不足している放射線科医の負担がより高まっているという。この社会課題を解決するため、両社は実証実験を開始したとのこと。
メッドサポートシステムズは、最新鋭のMRIやCTによる画像検査・診断を行うメディカルスキャニングに対して読影業務のソリューション提供を行っているという。読影業務ソリューションを提供するメッドサポートシステムズとグローバルでAI画像診断支援ソリューションの開発を進めるNTTデータが共同でこの取り組みを行うことで、脳MRI撮影画像における医療の質向上を伴った業務効率化を目指すとしている。
今回の実証実験でメッドサポートシステムズは、匿名加工した画像情報の提供、AI診断支援用ビューアの開発、画像診断情報システムのノウハウに基づくAIエンジンの評価、メディカルスキャニングにおける幅広い患者(他医療機関から撮影・診断を依頼される患者から予防目的の人間ドック受診者まで)への適応性や運用における業務効率化の効果について実運用を見据えた検証を担当する。
NTTデータは、AI開発環境構築及びAI技術を利用したAI診断支援エンジンの開発を担う。
同実証実験では、2019年11月から2020年2月までの期間にNTTデータがAIエンジンを開発し、2020年2月から2020年3月までメッドサポートシステムズが効果検証を実施する。