日本電気(NEC)は11月26日、工場の工作機械やロボットなどのFA(Factory Automation)機器やIT機器の信号を高信頼・低遅延に伝送する「ExpEther」の無線IPコアのライセンス提供を、同日より開始したことを発表した。
提供開始する「ExpEther無線IPコア」は、工場の劣悪な無線環境でも従来の無線通信より高信頼・低遅延の通信を提供する新技術を採用し、FA機器による電波の反射や減衰が起こりやすい環境でも安定した無線通信を実現するもの。
同社が開発した独自符号化方式(非再送冗長符号通信)により、データを再送することなくEnd-to-Endでロスレスの低遅延通信を実現することで、通信のロスが発生しやすい無線ネットワーク環境でも高信頼・低遅延の通信を提供するという。
また、複数の無線規格を組み合わせることで個々の特性における補完を行い、高信頼の無線通信を提供する。例えば、高速で不安定な無線規格と低速で安定な無線規格を同時に利用し、高速で安定な無線通信を実現するという。
また、無線IPコアがハードウェアで符号化等を行うことで、既存システムのイーサネットや信号線(GPIO)と接続するだけで高信頼の無線通信が即時に利用できるということだ。
バイナリROMデータによる提供で、対象FPGAはIntel Cyclone V E 5CEA7 -5CEFA7M15C8N、-5CEFA7M15I7N。価格は個別見積もり。