Linus Torvalds氏は11月24日(米国時間)、「LKML: Linus Torvalds: Linux 5.4」において、Linuxカーネルの最新安定版となる「Linux kernel 5.4」の公開を伝えた。このバージョンは比較的小さな機能改善や変更が行われたバージョンで、2019年に公開される最後の安定版になると考えられている。
Linuxカーネル5.4の注目の変更点や新機能は次のとおり。
- カーネルに対するロックダウン機能の導入。rootアカウントが乗っ取られた場合など、これまでの実装ではroot権限でカーネルの書き換えができてしまう。カーネルに対するロックダウン機能を有効にした場合、この改竄を防止することができる。デフォルトでは無効になっており、lockdown = kernelといった指定で有効化できる
- exFATファイルシステムをサポート。FATファイルシステムでは4GBを超えるファイルを扱うことができない。exFATはこうした問題に対処するためのファイルシステムで、4GBを超えるUSBメモリなどで利用されている。Linuxカーネル5.4にはexFATのサポートが追加された。これはMicrosoftが2019年8月にexFATの仕様を公開したことを受けた処置
- AMD GPUグラフィックドライバの性能向上およびIntel GPUサポートの改善
- Intel Icelake Thunderboltのサポート
Linuxカーネル5.4は「The Linux Kernel Archives」などからダウンロードできる。