シスコが「Cisco Meraki」のスイッチとセルラーゲートウェイ発表

シスコシステムズは11月25日、都内で記者説明会を開き、クラウド管理型ネットワーク製品「Cisco Meraki」のソリューションのポートフォリオを拡充し、「Cisco Meraki MS390 シリーズスイッチ」と「Cisco Meraki MG21/21E セルラーゲートウェイ」を発表した。

シスコメラキシニアバイスプレジデント兼ジェネラルマネージャーのトッド・ナイチンゲール氏は「われわれのミッションは、強力なテクノロジーをシンプルにすることで本来の仕事に集中できるようにするということだ。価値はシンプル、セキュア、インテリジェントの3つの柱としている」とCisco Merakiの優位性を説明する。

シスコメラキシニアバイスプレジデント兼ジェネラルマネージャーのトッド・ナイチンゲール氏

そして、ナイチンゲール氏は「190カ国に展開し、46万社以上の顧客を抱え、65万代以上のMerakiデバイスがあり、1日あたりのAPIリクエストは4500万以上だ」とMerakiのグローバルにおいて受け入れられていることを強調していた。

Cisco Meraki MS390 シリーズスイッチは、Merakiのシンプルさとシスコのスイッチを組み合わせたレイヤ3のアクセススイッチ。インテントベースのネットワーキングソリューションを基盤とし、初となるCatalystスイッチのハードウェアとCisco Merakiのソフトウェアを組み合わており、24ポートと48ポートの2モデルを揃える。

「Cisco Meraki MS390 シリーズスイッチ」の外観

帯域幅が大きいアプリケーションや高速なWi-Fi 6(802.11ax)アクセスポイントの導入要件を満たすため、マルチギガビット対応ダウンリンクポート、480Gbpsのスタック接続10/40GE対応アップリンクモジュールをサポートし、有線タグを用いてトラフィックを分類することでセキュリティセグメンテーションを実現するアダプティブポリシーなどスケーラブルなセキュリティも提供する。

アダプティブポリシーの概要

一方、Cisco Meraki MG21/21E、Cisco Merakiの新しい製品ラインアップとして、シンプルなプロビジョニングと管理を提供しつつ、セルラー接続の効果を最大化するワイヤレスWANセルラーゲートウェイ。

「Cisco Meraki MG21/21E セルラーゲートウェイ」の外観

ワイヤレスWAN接続導入を簡素化し、LTE信号とイーサネット信号を変換することにより、セルラーネットワークへのゲートウェイとして機能するほか、多様なユースケースでセルラーネットワーク経由のインターネット接続オプションを提供するという。

また、MDMソリューションを必要とせずにデバイス認証を提供する「Meraki Trusted Access」、アクセスポイント「Cisco Meraki MRシリーズ」とDNS制御クラウド型セキュリティサービス「Cisco Umbrella」によるDNSトラフィック保護とコンテンツフィルタリングを可能にする「Umbrella licensing and Integration」、セキュリティアプライアンスのファイアウォールルールを強化する「Enhanced Security Appliance Firewall rules」をはじめとしたセキュリティポートフォリオも拡充している。

「Umbrella licensing and Integration」の概要

シスコメラキジャパンカントリリードの山移雄悟氏はIDC Japanの調査結果を引き合いに出し「企業の大小にかかわらずIT予算の確保ということが共通の課題となっており、解決策の1つとしては膨大する保守費用を削減することもあるが、ITインフラをIT予算だけではなく、ほかの部門でも調達することができれば軽減できるのではないかと考えている。例えば、プラットフォームとして活用することで、売上拡大や送客、集客に寄与できればマーケティング部門、販管部門にも提供できるシステムになる」と述べた。

シスコメラキジャパンカントリーリードの山移雄悟氏

今後も日本における販売拡大を図るため、同社ではユーザーエクスペリエンスを向上させており、Cisco Merakiサイトを大規模リニューアルし、点在していたMerakiサイトを1つに統合したほか、製品情報の日本語化、24時間のウェビナー受講を可能としている。また、パートナーコミュニティサイトを開設し、ナレッジ共有と問題解決を促し、トレーニングコースやパートナー限定プログラムを備えたラーニングセンターを展開している。