スーパーコンピュータ(スパコン)の性能ランキングであるTOP500にランクインしたシステムの中で性能/消費電力を競う「Green500」の2019年11月版が公表され、1位を日本の次世代スパコン「富岳」のプロトタイプが獲得した。
富岳のプロトタイプシステムは、富士通が製造し、同社沼津工場に設置したもの。富岳と同じArm SVE(Scalable Vector Extension)命令をサポートしたCPU「A64FX」を768個(36864コア)搭載しており、ピーク性能の2.3593PFLOPSに対し、LINPACK性能で1.9995PFLOPS、消費電力1Wあたりの性能で16.876GFLOPS/Wを達成した。
富岳プロトタイプのほか、日本勢は2位にPEZY Computingの「NA-1」(16.256GFLOPS/W)、6位に産業技術総合研究所(産総研)の「AI Bridging Cloud Infrastructure (ABCI)」(14.423GFLOPS/W)、8位に東京工業大学(東工大)の「TSUBAME3.0」(13.704GFLOPS/W)がそれぞれランクインしている。
なお、富士通では今後も、富岳の開発主体として、2021年ころの共用開始を目指した開発・整備を進めていくとしている。