米Dell Technologiesは11月12日~13日(現地時間)、米オースティンで、プレス向けイベント「Dell Technologies Summit」を開催し、12日には従業員の男女比率 50/50、顧客が購入する量と同じ量の製品をリサイクルするなど、2030年に向けた課題の最優先事項となる社会的変革の新たな目標を発表した。

新たな目標は、同社が掲げる「2030 Progress Made Real」プランの要になるもので、世界規模のプレゼンス、幅広いテクノロジー ポートフォリオ、経験とノウハウを活用して、地球全体および社会に有意義で目に見えるインパクトをもたらしていくとしている。

サステナビリティでは、顧客が購入する量と同じ量の製品をリサイクルすること、製造する全製品の半分以上に、リサイクル資源または再生可能な資源を使用すること、すべてのパッケージに100%リサイクル資源または再生可能資源を利用することを目標にしている。

また、科学技術を基盤にした包括的な気候プログラムを推進し、顧客によるデル製品の利用および サプライヤーとのコラボレーションを含めて、2030年までにユニット収益あたり60%の温室効果ガス排出削減目標を達成するとしている。

ダイバーシティに向けては、全世界の従業員数の50%、役職の40%が女性となるように女性の雇用、育成、維持を推進し、米国の従業員数の25%、役職の15%がアフリカ系米国人およびヒスパニック となるように雇用、育成、維持を推進するとしている。

  • 2030年に向けた目標

そのほか、年一回のペースで全従業員の 95%にアンコンシャス バイアス(無意識の偏 見)、ハラスメント、マイクロアグレッション(自覚のない差別)、特権意識 に関する啓蒙教育を実施するという

Dell Technologies Chairman & CEOのMichael Dell(マイケル・デル)氏は、基調講演の中で今回の目標について、「10年前に2020年に向けた目標を設定したが、そのほとんどを前倒しで達成した。2030年の目標も前倒しで達成したい」と述べた。

  • Dell Technologies Chairman & CEO Michael Dell(マイケル・デル)氏

イベントの期間中には、米オースティンにあるDell Technologiesがさまざまな研究、開発を行うラボ施設の見学ツアーが実施され、リサイクル/再生資源利用パッケージの75%にリサイクルプラスチックを利用している例や、車の割れたフロントガラスをDell Technorogyのバックに利用している例のほか、海に流れ込むプラスチックゴミを回収し、それと(25%)リチウムプラスチック(75%)を混ぜ、100%リサイクル可能な材質に再生し、包装パッケージに利用している例が紹介された。

  • 再生された炭素繊維

Latitude 7300 AEのLCDカバーは、リサイクルされた含有量が18%だという。

  • Latitude 7300 AE

こういった取り組みをユーザーは知っているのかという問いに担当者は、「顧客自身がこういった取り組みを期待しており、それが差別化の要素になっている」と回答した。