NTTコムウェアは11月14日、入金消込業務を支援するSaaS型サービス「PayMa(Smart Payment Matching)」販売を開始した。新サービスは企業の経理業務において、目視確認・手作業が多く、煩雑となっている入金消込業務について、AIを活用して自動化することで、業務効率化を実現するという。すでに申込受付を開始しており、2020年1月以降に順次提供を開始する。
同社は、NTTグループ各社の料金請求プロセスをシステム面でサポートしてきた業務ノウハウと、AI技術を組み合わせ、機械学習を用いた入金データと請求データのマッチングにより入金消込業務をサポートする新サービスを提供し、企業の経理部門における業務のデジタルトランスフォーメーション(DX化)を推進していく。
新サービスの主な機能として、(1)入金データの「振込人名義」と「請求先企業名」を名寄せし、自動で紐付け、(2)企業名・入金金額・入金日付などにもとづき入金消込対象の請求データ候補を抽出(入金:請求が1:1、1:N、N:1、いずれのパターンにも対応)、(3)AIによる機械学習で請求データと入金データのマッチング結果を学習し、マッチング精度を向上となる。
また、振込手数料や消費税による金額差異について、許容金額を事前登録することで差異を考慮したマッチングなどのカスタマイズ機能も提供。業界業種を問わず利用できるほか、SaaS型サービスとして提供するため、システム構築などを行うことなく、スピーディーに利用を開始することを可能としている。
導入効果としては、ルールベースによるマッチングに加え、AIによる機械学習でマッチング結果を学習し、学習結果を次回以降のマッチングに反映することで、使えば使うほどマッチング精度が向上する仕組みとなっており、入金消込業務に要する時間の短縮や、業務の属人化解消が期待できるとしている。
先行してトライアル利用したユーザー(約2万件/年の入金データ・約22万件/年の請求データに対して、実際に経理担当者が行った入金消込結果を学習)では、約80%の入金データに対して自動での入金消込が可能となり、その結果、入金消込業務に要する時間の約90%を削減したという。