オプトベンチャーズは13日、同社ファンドからスマートフォン連動小型顕微鏡「mil-kin(見る菌)」を開発するアクアシステムへの出資を行ったことを発表した。
群馬県に本社を構えるアクアシステムが開発・販売するバクテリア・セルフチェッカー「mil-kin」は、スマートフォンやタブレットを使い微生物の有無をチェックできるプレパラートレス顕微鏡で約450g、55mm(W)×113mm(D)×140mm(H)のサイズに単三乾電池2本で動作。サンプルをスポイドで採取し、試料ステージに一滴たらす。設置したスマートフォンで拡大表示させることで、リアルタイムに菌(※1マイクロメートル:1mmの1000分の1以上)の動きを捉えられる。
飲食や食品加工や医療・福祉、農業など幅広い領域での活用が期待できる。オプトベンチャーズは、"数値や感覚での衛生管理ではなく、動画や写真を通し『見る』衛生管理を実現します"と紹介している。スマホを通して記録するなどデジタル化した菌の映像は、ミクロの世界をより身近にできる。展示場で、メーカー製品の除菌能力をその場で見せるといった使い方も可能でビジネスや教育にも貢献できそうだ。「mil-kin(見る菌)」公式サイトには、動画集が設置してある。手のひら、大腸菌、サルモネラ、カンジダなど実際の菌の動画を見ることができる。
オプトホールディングの子会社であるオプトベンチャーズは、IT領域での事業経験を活かしたハンズオン型ベンチャーキャピタル投資を掲げている。今年の2月には同社が無限責任組合員を務めるオプトベンチャーズ2号ファンドを通じて、エンジニア向けコードレビューサービス「Sider」運営のSider社、11月7日には個人向け資産運用ロボアドバイザー「WealthNavi」を提供するウェルスナビ社など"IT×産業"領域をテーマに出資を行っている。