大和ハウスグループの大和リースと日本電気(以下、NEC)は13日、オフィスなど快適に働ける職場環境づくりを目指し、感情分析と五感に作用する空間サービスによる実証実験を開始したことを発表した。
実証実験は両社の商品を活用した新システムの有用性を検証するもので、リストバンド型のウェアラブルデバイスを用いた感情を可視化する「NEC 感情分析ソリューション」に、大和リースの空間商品「VERDENIA(ヴェルデニア)」を組み合わせ、検証を行うもの。既に10月24日から大和リースの従業員を対象に開始しているが、従業員の感情が心地良い感情(興奮・喜び)へと改善されているデータを確認しており、分析を進めることで職場改善をシステム化した商品開発を目指す。
「NEC 感情分析ソリューション」は、名古屋市立大学とNECが共同で開発する感情認識技術とTDKのウェアラブルデバイスやクラウドを組合せるもので、心拍数変動データなどからリアルタイムに感情を可視化。"興奮・喜び" "ストレス・イライラ" "憂鬱・疲労" "穏やか・リラックス"と分析を行える。大和リースの「VERDENIA」は、室内緑化や自然音、アロマや木製家具と五感に作用する新しいリラックス空間やコミュニケーション空間を創る空間サービスで、同社がプラン作成から設置工事、メンテナンス対応までを行うものだ。
長時間労働やメンタル不調などが社会問題化するなか、「働き方改革」や「健康経営」への官民挙げた取り組みが実施されているが、両社の商品を組み合わせることで課題を顕在化させ、ソリューション策も同時に提供できることを両社は述べている。なお、実証実験を踏まえた新システムは、パシフィコ横浜で開催される「ET&IoT Technology 2019」(11月20から22日)に出展される。