小田急電鉄は10月30日、同社が開発しているオープンな共通データ基盤「MaaS Japan」を活用したMaaS(Mobility as a Service)アプリ「EMot(エモット)」をサービスインし、アプリが有する機能に関する実証実験を開始すると発表した。
「EMot」の基本機能は「複合経路検索サービス」と「電子チケットの発行」。「複合経路検索サービス」では、鉄道やバスに加え、タクシーやシェアサイクルなどを組み合わせた経路検索、経路検索結果から連携しているアプリ・サイトへ遷移してのモビリティの予約・決済、保有している定期券情報や購入した電子チケットが考慮された経路検索などができる。
「電子チケットの発行」では、フリーパスなどの企画券や生活サービス施設などの電子チケットの購入、ショッピングなどに応じて無料でモビリティが利用できる特典チケットの発行、フリーパス等と連携した優待施設情報の取得が可能となっている。
同社は同日より、2つのタイプの実証実験を実施。実証実験は、アプリをダウンロードすれば、誰でも参加できる。
新百合ヶ丘エリアにおける「郊外型MaaS」での実証実験では、商業施設「新百合ヶ丘エルミロード」で2500円以上(税込)購入した人を対象に、新百合ヶ丘駅を発着する小田急バスの往復無料チケットの発行を行う。
新宿・新百合ヶ丘エリアにおける「MaaS×生活サービス」での実証実験では、新宿・新百合ヶ丘駅構内の「おだむすび」「箱根そば」「HOKUO」のいずれかの店舗で1日1回利用できる定額制チケット(購入日から30日間有効の10日券、30日券)の販売を行う。
また、静岡県西部エリアで、浜松市内を中心に運行する遠鉄バスや遠鉄電車などの交通サービスに何度でも乗り降りできることに加え、観光施設などの優待特典が付いたお得なきっぷ「遠鉄ぶらりきっぷ」や「HAMANAKO RAIL PASS」など6つの企画乗車券も販売する。