米UiPath(ユーアイパス)の日本法人であるUiPathは10月29日、SAP ERP及びSAP S/4HANAユーザー向けに、トランザクションデータ登録・変更作業及びSAPシステム運用を効率化・最適化するという共通部品である「Transaction Data Create Components(トランザクションデータ登録・変更用コンポーネント)」及び「BASIS Components(SAPシステムオペレーション用コンポーネント)」を、同社サイト「UiPath Go!」で提供開始した。
新製品のうちBASIS Componentsは、同社もプラチナサポーターとして参加するジャパンSAPユーザーグループ(JSUG)のテクニカル部会(関西分科会)による部品の検証・フィードバックなどの協力と、SAP Co-Innovation Lab Tokyoの支援を受けて開発したという。
両製品は、画面遷移及び登録を自動化するGUIベースの登録用ワークフローと、BAPIを使用しAPIをコールしてトランザクションデータ登録するワークフローの2パターンでデータ登録を支援するという。
GUIベースの登録用ワークフローでは、各ユーザーの環境設定に応じて、異なる画面構成や遷移などになるため、標準的な動作や項目入力を中心としたワークフローテンプレートを提供する。
このテンプレートに、各ユーザーに固有の項目設定やエラーチェックといった機能などを追加/変更することで、SAPシステムの多様な動作への対応が可能になり、大幅な開発工数削減を実現するとしている。
トランザクションデータ登録のワークフローでは、同社製品として提供済みの「UiPath.SAP.BAPI.Activities.2.2」を使用して、SAP ERPおよびSAP S/4HANAが標準機能として用意するBAPI(ビジネス・アプリケーション・プログラム・インターフェース)を呼び出すことで、データ登録(複数ヘッダ及び複数明細の登録も可能)を行い、安定したデータ登録が可能になるワークフロー及び登録用のデータファイルを提供する。このワークフローの利用により、従来のアドオン開発が不要になるという。
両製品については、国内ユーザーから要望の多かった機能を中心に提供を開始し、今後、順次機能を拡大していく予定とのこと。
なお両製品は、UiPathユーザーに無償で提供する。