大日本印刷(DNP)は10月29日、未発売を含む最新のIoT機器(ガジェット)を実際に体験できるショールーミング店舗「boxsta(ボクスタ)」を11月28日~12月25日の期間で渋谷スクランブルスクエア(東京都渋谷区)2階POPUPスペースで運営すると発表した。

  • 「boxsta」のイメージ

    「boxsta」のイメージ

同社は、スタートアップ企業への新しいマーケティング手法を提供するために店舗を開設。来店客に対して、専門スタッフによる商品説明や新製品の体験を提供するほか、出品企業に対してはラトナとの協業により店内のカメラとマイクで来店客の動きや声などをセンシング(計測~数値化)し、AIで解析してマーケティングデータとしてフィードバックする。

具体的には、スタートアップ企業が開発した発売前のものを含む国内外のIoT機器の新商品約25点を展示し、体験できる施設となり、商品の機能を説明し、来店客の理解を得て販売につなげるとともに、来店客の反応を企業にフィードバックするマーケティング機能を担う。

また、新しいアイデアや技術を組み込んだ新商品について、トレーニングされた専門のスタッフが説明し、来店客に体験を提供することで、ECサイトの閲覧だけではわかりにくい商品への理解を促すという。

さらに、店内のカメラとマイクを使用して、商品に対する来店客の反応などを映像と音声(テキスト)データで取得。実際の店舗でのコミュニケーションを通じて得たデータをAIで分析し、マーケティングデータとして出品企業にフィードバックする。

加えて、同社がスタートアップ企業などとの共創や事業創出を目的として運営しているオープンイノベーションサイト「DNP INNOVATION PORT」でも商品を募集している。今後、同社はboxstaの運営結果を活かして、2020年度にセンシング技術とAI技術を組み合わせた次世代型のショールーミング店舗の事業化を目指す。