米TBCASoftと日本日本IBM、ソフトバンクの3社は、キャリア間ブロックチェーン・ソリューションを活用した戦略的提携の構想について発表した。3社はキャリア間決済システムを実用化し、2020年に首都圏を中心に本格導入することを目指す。

今回の構想は、業界全体に新たなシナジーを生み出すキャリア間ブロックチェーン技術を活用して、通信事業者やその携帯電話ユーザーへ新しいサービスの提供を目指すもの。

3社は、ソフトバンクをはじめとする通信事業者のグローバル・ブロックチェーン・コンソーシアム「Carrier Blockchain Study Group」(以下 CBSG)を通して、ブロックチェーン技術を活用した通信事業者のブロックチェーン技術活用に向けて共同で取り組んでいくという。

最初の実用アプリケーションとして、ブロックチェーンを活用したキャリア間決済システム(CCPS)を提供する。これにより、海外へ旅行中であっても現地の店舗で自身のモバイル決済アプリケーションを使用できるようになるという。

TBCASoftのブロックチェーン技術は、異なる通信事業者間での取引記録や清算の最適化を図るオーバー・ザ・トップ(OTT)決済ソリューションとも呼ばれ、CCPSにより異なるOTT決済ネットワーク間での相互運用が実現し、携帯電話ユーザーは既存の決済加盟店ネットワークを簡単に利用できるようになるという。

CBSGを設立したうちの1社でありCCPSを最初に採用した企業であるソフトバンクは、通信事業者としての知見を提供するとともに戦略的サポートや技術支援を行うことでCCPSの実用化を可能にし、2020年にこの決済システムを首都圏中心に本格導入することを目指すとしている。