クラウドベースのサブスクリプション・マネジメント・ソフトウェアを提供する米Zuoraは、新しいプラットフォームである「Zuora Central Platform」を発表した。

同社は、サブスクリプション型サービスを提供する企業に向け、Zuora Billing(請求)、Zuora RevPro(収益認識/予測)、Zuora CPQ(見積)、Zuora Collect(回収)などのシステムをアプリの形で提供していたが、Zuora Japan セールスコンサルティングヂレクター 竹内尚志氏によれば、これまで導入企業は、自社の基幹システムと接続するなどのシステムを個別作成する必要があったという。そこで、「Zuora Central Platform」では、そのSI部分を軽減する目的で提供する。

  • 「Zuora Central Platform」

今回提供する「Zuora Central Platform」では、これまでの機能に加え、Events、Notifications、Custom Objects、Data Query、Workflow Builderの各機能を追加提供する。

Workflow Builderでは、プログラミング知識がなくても、ドラック&ドロップでビジネスプロセスのワークフローを作成できる。

  • Workflow Builder

Eventsでは、何か処理のトリガーとなるイベントをカスタムで作成できる。

Notificationsでは、任意のイベントに基づいて、通知やワークフローのトリガーを作成。

Data Queryでは、SQLを活用し、アカウント、サブスクリプション、オーダー、請求、回収、使用量などの情報をカスタム結合できる。

  • Data Query

そして、Custom Objectsでは、追加のテーブルとフィールドを定義して、Zuoraデータ モデルを拡張でき、標準のZuoraオブジェクトとのリレーションを構築して、レポート作成やデータエクスポートを容易にする。

Zuora Japan 代表取締役社長 桑野順一郎氏は、「サブスクリプションエコノミーが広がり、拡大している。トヨタのサブリクションモデルへの移行が、最近ではもっとも大きなインパクトのあるニュースだった。ここ1年、製造とメディアの採用が増え、複合機企業の大手5社のうち4社が採用している。今後は販売体制の強化を行い、4カ月で130%の増員を行うほか、アライアンスを強化し、これまでの直販中心からパートナー経由の販売を強化し、コンサルテイング企業との強化も予定している」と、国内ビジネスの強化策を発表した。

  • Zuora Japan 代表取締役社長 桑野順一郎氏

また、米Zuora CEOのTien Tzuo(ティエン・ツォ)氏は、「企業は、所有するものを減らしたいと考えている。それは、選択の自由を求めているからだ。日本はそれが顕著だ。日本人は所有より利用を望んでいる。われわれはこれをオーナーシップの終焉と呼んでいる。今後はユーザーシップに変わっていく、所有ではなく、使うのだ。米国では、新車の販売数は減っても、自動車の走行距離は増えている。また、Airbnbの売上がヒルトンホテルの売上を上回っている。今後はすべての業界が様変わりするということだ。われわれは、そのためのシステムを提供していく」を述べた。

  • 米Zuora CEOのTien Tzuo(ティエン・ツォ)氏