セブン&アイ・ホールディングスとディー・エヌ・エー(DeNA)は10月17日、買物の際の移動に不便を感じている利用客の支援を目的とした実証実験を、東京都及び神奈川県のイトーヨーカドー5店舗において約1か月間の予定で開始する。これにより、利用客の店舗への移動距離や来店エリア、利用頻度、利用年代層などを検証し、利用客の利便性向上につながる「買い物支援サービス」の可能性について検討していくという。
具体的には、対象期間中に対象店舗で一定金額以上の買い物をすると、DeNAが提供する次世代タクシー配車アプリである「MOV(モブ)」で利用できるクーポンを配布する。これにより、買い物時の移動に不便を感じている利用客の移動を支援し、利便性の向上を図るという。
また、同時に商圏の拡大やサービスの利用流入などを検証し、持続可能なスキームを検証していくとしている。
対象店舗は、イトーヨーカドーの大森店、木場店、溝ノ口店、鶴見店、横浜別所店の5店舗。実施期間は、大森店と木場店が10月17日から11月10日まで、溝ノ口店、鶴見店、横浜別所店が10月17日から11月16日までの予定。
配布するクーポンの金額は、大森店と木場店が500円、溝ノ口店、鶴見店、横浜別所店が700円。
適用条件は、1回の買い物の会計が4000円(税別)以上で、イトーヨーカドーアプリを提示するか、セブンカードで支払または提示した利用客。
セブン&アイは、今回の実証実験を通じて得る知見を活かし、多様な利用客のニーズへ対応するために、タクシーやバス、移動販売、配達サービスなど、最適な買い物支援サービスの可能性を検討していくとのことだ。
DeNAは、実証実験で交通サービスと小売店舗が連携することで利用客にとってより利便性の高い買い物支援サービスの実現について検証していくとしている。