愛光観光、八丈島観光協会、東日本電信電話(NTT東日本) 東京事業部、群馬大学、NTTデータの5者は、東京都の事業である「自動運転技術を活用したビジネスモデル構築に関するプロジェクト」に基づき、八丈島の観光活性化に向け、MaaS(Mobility as a Service)の仕組みを取り入れた自動運転バスと既存の地域交通を連携させ、その効果を検証する実証実験を行うと発表した。期間は10月28日から11月12日までの予定。

  • 利用イメージ

昨今の離島人気に伴い、八丈島への来島者数は2015年から4年連続で増加しているといい、特に観光シーズンの夏場には島内の交通手段が枯渇し、観光客が島内観光をする際に支障をきたしているという。

一方、八丈島のタクシー運転手の高齢化に歯止めが効かない状況であり、こうした事態に拍車がかかることが今後も想定され、大きな懸念事項となっているとのことだ。

こうした背景・課題を踏まえて、八丈島の観光活性化に向けたチャレンジとして、島嶼部における自動運転の可用性や、MaaSによる自動運転バスと既存の地域交通を連携させた島内交通手段の多様性を提供し、来島観光客の反応や回遊性などの変化を検証し、事業化に向けての展開に役立てることを、今回の実証実験の目的として挙げる。

また、ICT技術を使用し、自動運転バス車内・観光協会オフィス・八丈島空港におけるWi-Fiやデジタルサイネージの整備、ロボットなどによる八丈島の観光情報の提供、八丈島観光MaaSチケット購入時のキャッシュレス決済機能を提供するという。

自動運転バスは、八丈島空港と八丈島観光協会を結ぶルートを1日3往復運行する。 自動運転レベルはレベル2であり、運行中は運転乗務員がハンドルに両手を添えながら搭乗する。

この他、利用者に電子チケットである「八丈島観光MaaSチケット」を800円で購入してもらい、MaaSポータルを通じて移動・観光施設に関するサービスを提供する。

具体的には、連携モビリティ(タクシー、自動運転バス、町営バス)を対象とした乗換案内、連携タクシーの乗車予約(初乗り分チケット付き)、自動運転バスの乗車予約、連携施設で利用可能な割引クーポンの各サービスを提供する。