Microsoftは10月3日(米国時間)、「Announcing Windows 10 Insider Preview Build 18995|Windows Experience Blog」において、Windows 10 Insider Preview Build 18995の変更点や新機能などを伝えた。この開発版は2020年5月にリリースが予定されているWindows 10のフィーチャーアップデートで導入される見通し。
このビルドにおいても、WSL 2 (Windows Subsystem for Linux version 2)の改善や機能追加が実施されている。WSL 2関連の主な変更点は次のとおり。
- 操作がCtrl-Cなどで割り込まれた場合にDrvFsマウント処理が停止していた問題を修正
- 大規模hvsocketメッセージの処理で発生していた問題を修正
- 標準入力がファイルだった場合の通信問題を修正
- 予期しないネットワーク状態に遭遇していた場合に発生していたサービスクラッシュを修正
- 現在動作しているプロセスに環境変数が設定されていない場合、通信サーバに対してディストリビューション名を問い合わせるように変更
- Linuxカーネルをバージョン4.19.72へアップデート
- .wslconfigファイルにカーネルコマンドラインパラメータを指定する機能を追加
.wslconfigファイルに追加されたカーネルコマンドラインパラメータの設定サンプル
[wsl2]
kernelCommandLine = カーネルコマンドラインパラメータ
Windows 10 Insider Preview Build 18995ではセーフモードでWindows Hello PINによるサインインを行う機能なども追加されている。
このところ、MicrosoftはWindows 10 Insider PreviewでWSL 2の開発を積極的に進めている。2020年5月のフィーチャーアップデート提供までに品質向上に取り組んでいくものと見られる。