エアバスは10月1日(独時間)、独ハンブルクにてA320ファミリの胴体の組み立てを自動で行う新規ラインが稼動したことを発表した。
A321LRの長い胴体セクションを考慮したこの新たな組み立てラインには20台のロボットのほか、新たなロジスティクスシステム、レーザー計測、デジタルデータ収集システムなどが備えられており、これらの設備を活用することで、品質ならびに効率性の向上が図れるようになるほか、製造システムにおけるデジタル化を推進することができるようになると同社では説明している。
最初にセクションの組み立てでは、8台のロボットで縦方向のジョイントごとに1100~2400個の穴の穿孔、およびカウンターシンクを行う軽量の自動装置「Flextrack(フレックストラック)」を活用するほか、その次の段階として、7軸ロボット12台を使用して、中央と後部胴体、尾部セクションをそれぞれ3000個のリベットで結合するなど、多くのロボットが活用されているという。
また、製造の最適化、経済性の向上、リードタイムの短縮を行うため、パーツのロジスティクスにおいて、ロジスティクスと製造の分離、必要に応じたパーツの補充、自動の運搬車の使用など、新たな方法と技術の導入を図ったとする。
なお、同工場では胴体シェルの結合、胴体セクションの最終組み立てが行われており、航空機のパーツとして電気ならびに機械的なシステムの搭載が行われた後、フランスやドイツ、中国、米国に輸送され、それぞれの地にある最終組立工場に運び込まれるという。