NTTドコモとJR東海は9月30日、東海道新幹線車内における、快適なモバイル通信環境を実現するための検討の一環として、第5世代移動通信方式(5G)による無線通信実験を実施したと発表した。

実験では、東海道新幹線沿線に仮設した実験用5G基地局とN700S確認試験車内に搭載した実験用5G移動端末との間の5G無線通信実験を行い、高速走行中の実験に成功した。時速200km以上で走行する高速鉄道車内と地上との間の5g無線通信実験の成功は世界で初めてだという。

実験が行われたのは、静岡県富士市内(三島駅~新富士駅間)で、使用した周波数帯は28GHz帯。列車の走行速度は時速283km。

データ伝送実験では、1.0Gbps以上の最大データ伝送速度、地上基地局間の連続ハンドオーバーに成功した。像伝送実験では、8K映像コンテンツの高速ダウンロード配信と4K車窓映像のライブ中継に成功した。

  • 「移動端末」と「地上基地局」の構成