日立ソリューションズは9月24日、トプコンの車載型の移動式高精度3D計測システム(以下、MMS)で取得した3D点群データを活用することで点検業務の効率向上を支援する「GeoMation 点検業務支援システム」の提供を、10月10日より開始することを発表した。
同システムでは、MMSで取得した3D点群データの利活用により、作業員が現地へ出向くことなく点検業務を行える。これにより、業務の効率向上を図れるとともに、経験が浅い作業員も熟練者のアドバイスを聞きながら、補修が必要な場所を判断できるようになるという。
具体的には、収集した3D点群データから、電力柱、通信柱、架線(電力線・通信線)などの点検対象設備(オブジェクト)を自動で抽出する機能を提供することで、広範囲に点在する点検対象設備の位置や高さ、設備周辺の障害物の状況を一度に確認できるという。
また、トプコンの国内拠点と連携することで、効率的なMMS計測方法や実運用に向けたコンサルティングサービスを提供できるということだ。
同システムでの抽出結果は、GIS上で可視化することが可能。例えば、GISで管理している設備管理台帳と情報連携することで、設備番号などから点検結果を検索できる。さらに、データ解析結果となる設備間離隔情報やMMS写真データなどをGIS上で管理することで、過去の点検結果の証憑としての利用や過去の点検結果との比較、点検計画策定時の基礎データとして活用できるということだ。
同社は今後、ドローンで取得した3D点群データの利活用も検討するという。加えて、3D点群データ内で自動抽出できる設備を拡充していくとともに、画像解析機能も追加することで、点検設備の種類判別など機能を拡充し、社会インフラ分野全般での老朽化問題に対し、点検業務の効率化を支援していくとしている。