MIRAI-LABOは、9月11日~13日にかけて東京ビッグサイトにて開催されている電気自動車(EV)のさらなる普及へ向けた技術的課題の解決や新しい活用方法などを提案するEV専門展示会「EV・PHV普及活用技術展 2019(EVEX)」にて、EVで使用した充電池をリサイクルし、道路インフラとして再利用する「THE REBORN LIGHTS」の紹介などを行っている。
THE REBORN LIGHTSは、アモルファスシリコン製の太陽電池と日産リーフの使用済みバッテリー、LED照明を組み合わせた独立電源街路灯。バッテリー搭載型のため、外部電源との接続工事などをせずに、好きな場所に配置することが可能という特徴がある。福島県浪江町の中心を走る国道114号に大型のものが設置されているほか、ブースでは若干小型化した量産モデル(発電量約92W、消費電力約20W、蓄電容量約30V、50Ah)「TEH REBORN LIGHT 4.0」が実際に稼動している様子を見ることができる。また、今後は、さらに小型化を図った「THE REBORN LIGHT 3.0」や、ネットワークと接続することで、よりスマート化を可能としたモデルなどの提供も予定しているという。
このほか、同社ブースでは、アモルファスシリコン製太陽電池を舗装パネルと一体化させた「Solar Mobiway」ならびに、その発電した電力を蓄えるための蓄電池「G-CROSS」の紹介も行われている。Solar Mobiwayは現在、実証実験が進められており、歩道で求められるすべり抵抗性に問題がないことや、車道でも10tトラックが日々その上を走行しても問題ないことなどを確認しており、今後は25tトラックの走行実験などを進めることで、2020年度には車道での実使用を目指すとしている。
気になるのは敷設コストだが、通常のアスファルトの敷設工事よりも高いものの、パネルの面で自動車の重量を支えるため、わだちにならず、耐久年数も10年間を見込むとしているほか、ある程度の傾斜をつけて設置されるため、表面のほこりなどが雨の際に流れる、とったメンテナンスのしやすさなども考えれば、トータルでは安くなる可能性もあるという。
一方のG-CROSSはカートリッジ式の1kW/hリチウムイオンバッテリーを4本搭載する蓄電システムで、出力中であっても、該当するカートリッジを抜いた瞬間に別のカートリッジからの出力に切り替えが可能という、いわゆる瞬停(瞬断)を防ぐことができるという特徴がある。そのため、機器の稼動させた結果、残量がなくなったカートリッジを抜いて、新しい充電済みのカートリッジを機器を停止させずに入れ替えて使用する、といったことが可能。カートリッジを充電させるか、出力させるか、の判断についてはプログラムで制御しており、ニーズに応じて柔軟に変更することも可能だという。
無瞬断という特徴から、すでに一部の基地局などでも活用されているというが、同社としては、分散電源として、広域にG-CROSSを配備してもらい、必要になったときに必要な場所に集約して連続稼動を可能にする、といった使い方もできるので、災害時の非常用電源などとしても今後、活用の幅を拡大していければ、としていた。