Amazon Web Servicesは9月10日(米国時間)、「Now Available – Amazon Quantum Ledger Database (QLDB)|AWS News Blog」において、Amazon Quantum Ledger Database (Amazon QLDB)の一般公開を開始したと伝えた。Amazon QLDBはフルマネージド型の台帳データベースで、アプリケーションデータのすべての変更を追跡でき、検証可能な変更履歴を長期間保存することができるとされている。
企業においては活動履歴や金銭のやり取りを記録するために台帳が利用されている。通常、この台帳をITシステムで実現する際はリレーショナルデータベースが利用されているが、リレーショナルデータベースは台帳を開発するために設計されたものではないため、台帳の機能として必要な変更追跡や検証を実現することが難しいと言われている。
そのため、リレーショナルデータベースでは、カスタマイズした監査テーブルなどを追加するなどして、台帳に必要となる機能を実現することが多いが、システム開発に時間がかかる上に人為的なミスも発生しやすい。
今回一般公開が開始された「Amazon QLDB」は台帳を実現するための新しいタイプのデータベースとされており、データの変更履歴がイミュータブル(変更不可能)という特徴がある。アプリケーションデータが意図しない変更を受けたとしても、完全に追跡して検証することが可能とされている。
Amazon QLDBはSQLに類似したAPIを提供しており、開発者にとって扱いやすくなっている。また、柔軟なドキュメントデータモデルが採用され、トランザクションもフルサポートされているほか、サーバレスで自動的にスケールして動作するという特徴もある。料金体系は従量課金制で、使った分だけ支払いが発生する。