規格制定など電気・電子工学の分野で広く世界の標準化活動を行うIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)のオウンドメディアであるIEEE Spectrumは、独自の指標からプログラミング言語のランキングを行う「The Top Programming Languages 2019」を発表した。
IEEE Spectrumは、CareerBuilder、Google、GitHub、Hacker News、the IEEE、Reddit、Stack OverflowとTwitterをソースにしたデータをもとに独自の比重を加えたインタラクティブなプログラミングランキングアプリケーションを公開している。上記各ソースの比重を調整して急速な成長(Trending)、業務ニーズ(Job)、オープンソース界隈(Open)、独自の重みを加えた"オールラウンド"ランキング(IEEE Spectrum)と選ぶことが可能で、さらには「Web」、「Enterpise」、「Mobile」、「Embeded」とプログラミングが活躍するシーンを選択できる(複数選択可)。"Create custome ranking"でスコア付きのプログラミング言語のランキングが即座に作成される。世界最大級の技術専門組織とも評されるIEEEだけあり、詳細な項目でインタラクティブな人気プログラミング言語の考察が可能だ。
これらデータ分析を持つIEEE Spectrumが発表した「The Top Programming Languages 2019」は以下のようになる。
インタラクティブアプリケーションの責任者でもあるシニアエディターStephen Cass氏は、今年で6度目となるランキングについて解説している。昨年と比較して大きな変動は無いとした上で1位のPythonの手堅い人気については、膨大な専用ライブラリ、そして人工知能分野ではTensorFlow、CNTK、 Theanoの深層学習フレームワーク「Keras」の存在の大きさを指摘。5位のRについて他の言語よりもはるかに専門化された仕様であるに関わらず、増え続けるビッグデータのため近年その人気は維持されている、MathWorksのMatlabはハードウェアエンジニアリングにおけるモデリングやシミュレーティングで存在感を示すSimulinkの制御を行えるなどそれぞれの寸評を加えている。最後に紹介しているのは、38位にランクインしている「Fortran」。科学計算言語としての莫大な遺産により現在も活発に開発されており、2018年末には最新版がリリースされCとの相互運用性、大規模な並列計算をサポートする改善が組み込まれていると御年60歳を超えるプログラミング言語の健在ぶりを称えている。