GitHubは現地時間9日、同社基盤のRuby on Rails 6.0へのアップグレード完了を公式ブログThe GitHub Blogで発表した。
多くのオープンソースを設置し、ソースコードの取得や変更の反映など、リモートとローカルのシームレスな結合でプロジェクトを支えるGitHub。WebアプリケーションフレームワークのRuby on Railsが活用されていることは広く知られているが、8月半ばにリリースされた最新版のRuby on Rails 6.0への移行を2週間も経たないうちに完了している。
寄稿者のEileen M. Uchitelleさんは2018年9月にRails 3.2から5.2へのアップグレードを発表しているが、プロジェクトにかかった期間は1年半。大幅に期間を短縮したRuby on Railsのアップグレード業務だが、今回は多くのメンバーがRuby on Rails 6.0自体に関わり、バグフィックスやドキュメントの改善や機能追加など100を超えるプルリクエストを行っていたことを明かしている。細かなバージョンアップにもテストを続けていく粘り強いスタンスも勝因だったそうだ。バージョン単位ではなくとも頻繁に改善が施されるプロジェクト、コードの変更に粘り強くテストを繰り返し、セキュリティやパフォーマンス、新機能の安定的な実装を実現したそうだ。
Ruby on Rails自体のプロジェクトにGitHub開発メンバーが、ここまで関わったのは初めてとのことだが、自社の基盤構築へ寄与すると同時に、Ruby on Railsコミュニティに貢献できたことを述べている。ver6.1以降にもご注目ください、と自らが実践するオープンソースプロジェクトへの貢献を報告している。
コマンドラインでアジャイルにWebアプリケーションの下地を作り上げていくRuby on Rails。デンマークのプログラマDavid Heinemeier Hansson氏が2003年に創り出したフレームワークの最新版6.0では、「Action Mailbox」など、一般に利用頻度の高い"メール"という存在に刮目した機能も実装している。