有限責任監査法人トーマツは、クラウドベースのSaaS型リスク分析サービス「Risk Analytics on Cloud(リスクアナリティクス オン クラウド)」に営業・販売活動の不正兆候を分析するアプリケーションを追加、10月からの提供を開始する。

Risk Analytics on Cloudは、トーマツの監査法人としての経験や事例に基づく実績を活かした分析アプリケーションをSaaS型で提供するサービス。2017年12月に発表されたサービスは国内トーマツのプライベートクラウド「Deloitte Analytics Cloud」上で稼動。これまでに架空収益、負債/費用の隠蔽、経常時期操作などのリスクを対象とする「子会社分析アプリケーション」、架空経費、二重支払等の経費不正リスク、労働時間の水増しなど虚偽申告、長時間時間外労働などをターゲットにする「経費・労務分析アプリケーション」、架空会社を通じた請求、不必要な購買、二重請求、水増し請求によるキックバック受領などをターゲットにする「購買分析アプリケーション」とデータによる分析を提供している。

リスクアナリティクス オン クラウド 販売分析アプリケーションによる分析のイメージ(同社資料より)

リスクアナリティクス オン クラウド 販売分析アプリケーションによる分析のイメージ(同社資料より)

今回、ここに企業の営業・販売活動における不正やエラーを把握するクラウドベースの分析アプリケーションが加わることを同社は発表した。架空売上の計上および水増し発注や滞留債権などのリスク分析を行えるアプリケーションで、企業が持つ販売活動に関するデータをアップロードすると監査法人としての長い実績を持つ同社の経験や知見に基づいた分析から約20通りのリスクシナリオと照合、スコアリング。販売管理における不正、営業部門や管理部門、経理部門、内部監査部門における不正発生の抑止に繋げられると同社は述べている。