デルおよびEMCジャパンは9月3日、GoogleのChrome OSを搭載したノートPC「Latitude Chromebook Enterprise」の販売を開始した。提供が開始されるのは、14インチの「Latitude 5400 Chromebook Enterprise」と、13.3インチの「Latitude 5300 2-in-1 Chromebook Enterprise」で、同日より提供が開始される。
「Latitude Chromebook Enterprise」は、第8世代インテル Core i5およびi7プロセッサーを選択することができ、メモリは4GB~32GBまで搭載できる。また、ビジネスにおける日常的な過酷さに耐えうる17 MIL-STDに適合するほか、10種類の言語キーボードを構成可能。さらに、オプションでLTEに対応し、「Chrome Enterprise」も同社から提供される。
価格は「Latitude 5400 Chromebook Enterprise」が105,500円~、「Latitude 5300 2-in-1 Chromebook Enterprise」が141,500円~。
今回のChromebookの発表で、ビジネス用途のノートPCは、Windows PC、独自Dell Wyse ThinOSを搭載したシンクライアント端末を含め3種類となる。これらの使い分けについて、デル クライアント・ソリューションズ統括本部 クライアント製品本部 コンサルタント 竹内裕治氏は「モバイルやクラウドの利用が広がっている。いろいろなデバイスで接続し、時間、場所を問わず、リソースを自由に使っていくことが、クラウド・モバイル時代のあり方だ。デルも、そういったリソースの使い方に相応しいデバイスを増やしていく。それぞれの特徴を一言でいうならば、Windows PCはオンプレミズ、Chromebookはクラウド、シンクライアントは仮想向けという特徴がある」と説明した。
さらに、「ChromebookはクラウドアプリやAndroidアプリがメインだが、1日30分程度、Windows環境が必要な場合、シンクライアント的な利用もできる」と語った。
また、デル クライアント・ソリューションズ統括本部 フィールドマーケティングマネージャー 飯塚 祐一氏は、Windows PCに比べ、さまざまなツールを導入しなくてもChrome Enterpriseを入れればシンプルな端末管理ができ、セキュリティアップデートも容易に行えるため、運用管理負担やコストを削減できる点がメリットだとした。
そのほか今回のChromebookは、「Unified Workspace」というエッジ側の端末管理ソリューションに対応する。「Unified Workspace」は、DELL EMCのProDeploy Client Suite、Dell SafeGuard and Response、Secureworksのマネージドセキュリティ、デバイス管理を行うVMware Workspace ONE、DELL EMCのProSupportなどを統合したものだ。
ゲストとして登壇した Chrome 日本・アジアパシフィック地域統括 ニール・フレンチ氏は、「今回は単にChromebookだけの提供ではなく、Dell Technologyのエンジニアと協力しながら、ソフト、ハード、セキュリティを揃えてフルスタックの製品として提供するものだ。『Unified Workspace』も包括ソリューションとして提供される。今回の製品は世界50カ国で展開しているが、その中でも日本がとくに重要なマーケットだ。Chrome OSは最初からセキュリティが組み込まれており、クラウドのコンソールで管理ができる。世の中にはクラウドワーカーという新たなセグメントが出てきているが、Chromebookは、そういうユーザーに最適なデバイスだ。今回のデルとのパートナーシップで、これまでになかったようなスケールでユーザーにアプローチできる」と語った。