日立システムズは8月30日、同社が提供する「ドローン運用統合管理サービス」に、ドローン空撮写真からの「3次元モデル生成」や「診断」「管理」などを、ユーザー自身が簡単なボタン操作で行うことのできるクラウドサービスをラインアップに追加し、同日より提供開始したことを発表した。
「ドローン運用統合管理サービス」は、ドローン空撮の代行、撮影した画像の加工と診断、データの保管・管理などをワンストップで支援するサービス。
同社によれば、販売開始当初は橋梁・トンネルをはじめとした大規模な公共構造物を点検・補修する建設コンサルティングやゼネコンなどからの問い合わせが多かったという。しかし、最近は頻発する地震や風水害などの災害に対する防災意識の高まりから、マンションや商業ビルなどの住宅・ビル施設を管理・点検する不動産事業者や点検事業者などでも、点検時にドローンを活用して安全かつ効率的に劣化状況を把握したいというニーズが増えたという。
そこで同社は、ドローン運用統合管理サービスにおいて、ユーザー自身がドローン空撮画像からの「3次元モデル生成」や「診断」「管理」などを行うことのできるクラウドサービスをラインアップに追加したという。
具体的には、構造物全体を網羅するように撮影した2次元画像(写真)があれば、構造物の3次元モデルを生成する「3次元化」や、写真と3次元モデル上の位置を紐付けることで構造物と劣化箇所を一元管理する「3次元管理台帳」などの機能を、ユーザーが直接クラウド上のメニューを操作して簡易に利用できるという。
これにより、従来は自社でデータ加工技術者を育成できなかった企業や、点検規模や頻度の問題からソフトウェア導入が難しかった企業などでも、3次元モデルを活用した点検や劣化箇所管理などを行えるようになるということだ。
また、価格体系もこれまでの月額定額制から、利用する機能やデータ処理する画像枚数単位に課金する月額従量制に変更した。これにより、初期費用なしで利用状況に応じたスモールスタートが可能となる。初期費用は不要で、経常費用は基本使用料が3万円/月(必須)、点検機能利用料は7万円/月(利用月のみ)、AIを用いた劣化抽出機能利用料は200円/画像1枚(利用した場合のみ)、3次元モデル生成機能利用料は30円/画像1枚(利用した場合のみ)。